1. 導入:フィラメント選びが、3Dプリントの質を左右する
近年、家庭用から業務用まで3Dプリンターの普及が急速に進んでいます。アイデアをすぐに形にできる魔法のようなツールですが、その性能を最大限に引き出すには「フィラメント」選びが非常に重要です。
フィラメントとは、3Dプリンターで使われる樹脂素材のことで、その種類によって造形物の強度、質感、耐熱性などが大きく変わります。特に、本物の木のような温かみのある質感を表現できる「木質フィラメント」は、家具のスモールスケールの試作品やノベルティ、デザイン雑貨などの制作で注目を集めています。本記事では、木質フィラメントの基本から、最適な選び方までを分かりやすく解説します。

2. 木質フィラメントとは?
木質フィラメントは、PLA(ポリ乳酸)樹脂に微細な木粉を混ぜ込んだ複合材料です。PLAはトウモロコシなどを原料とする植物由来のプラスチックで、環境負荷が低いのが特徴です。このPLAに本物の木粉を配合することで、まるで木を削り出したかのような自然な風合いと、ほのかな木の香りを持つ造形が可能になります。
木質フィラメントには、木粉が入っていない木質風(実質は通常のPLA)と本物の木粉が入った木質フィラメントがあります。
通常のPLA、一般的な木粉入りフィラメント、marui filamentの比較
木質フィラメント市場には、様々な製品がありますが、marui filament ver.2は通常のPLAや一般的な木粉入りフィラメントと比べて、いくつかの重要な違いがあります。
|
項目
|
通常のPLA
|
一般的な木粉入りフィラメント
|
marui filament ver.2
|
|
外観・質感
|
つやのあるプラスチック
|
木粉が見える(ざらざら)
|
本物の木のような風合い
|
|
香り
|
なし
|
木粉の香りがある場合も
|
樹種特有の香り
|
|
木粉の源
|
ー
|
不明、または混合物
|
家具製造業の広葉樹端材(特定樹種)
|
|
樹種の選択
|
ー
|
選択不可
|
【選択可】ホワイトオーク / チェリー / ウォールナット
|
|
着色剤
|
使用
|
使用している場合が多い
|
着色剤フリー(木そのものの色味)
|
|
ノズル推奨
|
0.4mm標準
|
0.4mm以上(詰まりやすい傾向)
|
0.4mm以上推奨(安定して出力可能)
|
|
造形品質
|
安定している
|
詰まりのリスクが高い
|
自社ラボテスト済み(安定した出力)
|
|
色の一貫性
|
高い
|
一定
|
樹種ごとに色味が異なる場合あり(天然素材のため)
|
|
木材特有の色変化
|
なし
|
なし
|
あり(経年変化を楽しめる)
|
|
強度
|
高い
|
やや低い
|
やや低い(PLA比)
|
|
リサイクル率
|
通常は低い
|
不明
|
約95%(PLA+木粉端材)
|
|
価格
|
安い(¥1,000~3,000/kg)
|
比較的安い
|
¥8,000/900g(品質と環境配慮を考慮)
|
|
用途
|
汎用的な造形
|
木の質感を求める場合
|
【最適】木の質感+環境配慮+安定性
|
上記の比較表から明らかなように、marui filament ver.2は、木の質感を求めつつ、安定性を求める、かつ環境配慮を求めるという、三つの要件を並立させた希有な製品です。
3. marui filament ver.2の独自の価値
数ある木質フィラメントの中でも、marui labが提供する「marui filament ver.2」は、環境配慮と品質に徹底的にこだわった国産のフィラメントです。単なる「他の製品より優れている」という比較ではなく、marui filament ver.2が独自に実現している価値を、深く理解することが重要です。

1. 家具端材の完全なアップサイクル:リサイクル率約95%
marui filament ver.2の最大の独自性は、家具の製造過程で発生する広葉樹の端材を、完全にアップサイクルしている点です。これまで廃棄されることの多かった貴重な資源を、独自の技術で粉砕・配合し、新たな価値を持つ素材へと生まれ変わらせています。
また、木材販売や家具製造を自社でしているため、リサイクルで一番難しい分別という部分は、樹種ごとに仕分けて、製品にすることができています。
リサイクル率約95%という高い水準は、単なる「環境に優しい」という表面的な価値ではなく、循環型経済の実現に向けた真摯な取り組みの証です。造形品を手にしたとき、その背景にある「木を無駄にしない」という哲学を感じることができます。
2. 樹種ごとの異なる表情を楽しむ体験:着色剤フリー、経年変化
一般的な木質フィラメントは、何の木が使われているか不明なことがほとんどです。
一方、marui filament ver.2は「ホワイトオーク」「チェリー」「ウォールナット」といった人気の高級家具材の樹種別に製品を展開しています。
さらに、着色剤を使用せず、木そのものの色味を活かしているため、造形後の木材特有の色変化も楽しめます。これは、単なる「色が変わる」という現象ではなく、作品が時間とともに深みを増していく、木工芸の世界で古くから愛されてきた「経年変化」を、3Dプリントの世界にもたらすものです。
同じ樹種でもロットにより色味が異なる場合がありますが、これは天然素材の証。一つ一つが異なる表情を持つ作品を創造できる喜びを、marui filament ver.2は提供します。
3. 初心者から上級者まで、安心して使える安定性
marui filament ver.2は、自社ラボでの造形テストを何度も重ね、「どの樹種でも十分に乾燥させた状態で、0.4mmノズルにて安定して出力できる品質」に改良されています。
一般的な木粉入りフィラメントは、木粉がノズルを詰まらせるリスクが高く、経験者でも扱いが難しいことがあります。しかし、marui filament ver.2は、初めてウッドフィラメントを使用される方にも扱いやすい仕様となっており、安定した出力を実現しています。
テスト機種はBambuLab P1S / A1 mini / sensuなど、主流の3Dプリンターで検証されており、多くのユーザーが安心して使用できる実績があります。
4. 後悔しない!marui filament選びの3つのポイント
marui filament ver.2を最大限に活用するために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

1. プリンターの互換性を確認する
marui filament ver.2は、0.4mm以上のノズルを推奨しており、0.4mmノズルでも安定して出力可能です。
ただし、以下の点に注意してください:
•ノズル温度は200℃以上に設定しないこと(木粉が焦げてノズル詰まりの原因となる)
•造形前に十分な乾燥を行うこと(吸湿しやすい素材のため)
•プリンターの機種や構成により、詰まりが起こる可能性がゼロではありません。
詰まった際には、ノズルを針で刺すか木粉が入っていないPLAで押し出すことで簡単に復旧することができます。その際、ノズル温度を200℃以上にしていると炭化の原因になり、ノズルがダメになってしまう場合もありますので、注意が必要です。
購入前に、ご自身のプリンターが推奨条件に対応しているかを確認しましょう。
2. 樹種の選択方法
marui filament ver.2なら、作りたい作品のイメージに合わせて樹種を選べます。
•ホワイトオーク(WO): 明るくナチュラルな色合いで、北欧風のデザインやシンプルな小物に最適です。清潔感があり、どんなインテリアにも馴染みます。
•チェリー(CH): やや赤みがかった温かみのある色合いが特徴。使い込むほどに深みが増す経年変化も楽しめ、高級感のある作品に向いています。
•ウォールナット(WN): 深く落ち着いたダークブラウンが魅力。重厚感とモダンな雰囲気を両立でき、シックなデザインの雑貨や家具のミニチュアにぴったりです。
注意: 着色剤を使用していないため、同じ樹種でもロットにより色味が異なる場合があります。これは天然素材の証です。
まずは3色を少量ずつ試せる「3色少量お試しセット」から始めて、それぞれの違いを体感してみるのもおすすめです。
3. 用途別の選び方
何を作るかによっても、フィラメントの選び方は変わります。
•デザイン雑貨・アクセサリー: 質感や色合いを重視し、好みの樹種を選びましょう。後加工で塗装やニス塗りを施すことで、オリジナリティを高められます。
•家具の試作品・モックアップ: 実際の製品に近い樹種を選ぶことで、よりリアルな完成イメージを掴むことができます。スケールモデルの制作にも最適です。
•強度が必要なパーツ: 木質フィラメントは構造部品にはあまり向きませんが、ケースやカバーなど、デザイン性を重視しつつ、ある程度の強度が必要な場合は、積層ピッチを細かくしたり、肉厚に設計したりする工夫で対応できます。
5. プリント設定(参考)
marui filament ver.2で安定した造形を実現するための推奨設定です。
基本設定
|
項目
|
設定値
|
|
ノズル温度
|
180〜190℃
|
|
ベッド温度
|
55℃
|
|
造形速度
|
24mm/s〜
|
|
冷却ファン
|
100%
|
BambuLab製3Dプリンター使用時
•速度設定: 「BambuLab PLA Basic」に合わせ
•ノズル温度: 190℃に設定
•テスト機種: BambuLab P1S / A1 mini / senju
6. 造形写真

7. 購入ガイド
marui filament ver.2は、こふじ商店の公式オンラインストアから簡単にご購入いただけます。
marui filament ver.2の購入方法
1.こふじ商店オンラインストアにアクセス: https://kofujishouten.com/
2.「marui lab(素材)」カテゴリーを選択: フィラメントやペレットの一覧が表示されます。
3.ご希望の樹種と量を選択: ホワイトオーク、チェリー、ウォールナットからお選びいただけます。初めての方には「3色少量お試しセット」がおすすめです。
4.カートに入れて購入手続きへ: クレジットカードや各種オンライン決済に対応しています。
サンプル請求のご案内
法人のお客様や、まとまった量での購入をご検討の場合は、サンプルのご提供も可能です。実際に素材の色味や質感をお確かめいただけますので、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先
製品に関するご質問や、技術的なご相談、お見積もりのご依頼は、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
**注記**:
本記事の一部の画像はAIによって生成されたイメージです。
実際の製品の色味や質感は、画像と異なる場合があります。詳細は[こふじ商店オンラインストア](https://kofujishouten.com/ )でご確認ください。